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ヒストリー最終回 ポリゴン時代:バーチャの登場~ゲーセンの黄昏 ・夜明け

 私が初めて「ポリゴン」という言葉を耳にしたのは同じ高校でF1ファンのレースゲーマーからでした、アタリの『ハードドライビン』か続編の『レースドライビン』というゲームだったと思うのですが、しつこくプレイを薦められ半ば折れるような形でプレイしてみると、緑や茶色の殺風景な画面でやたらとカクカクしたコースを同じくカクカクした車が妙に滑らかに動いていました。

丸「んで、ぽりごんってなんじゃい?」
友「フライトシュミレーターとかと同じで技術なんだよ、リアルなんだよ」
丸「???。で、今までのゲームとはどう違うの?」
友「全部計算で作られてるんだよ」
丸「???。計算で作られてるとどう違うの?」
友「それは…」


当時はよく判りませんでした。ここで極おおざっぱに2D格ゲーと3D格ゲーの違いを説明しましょう。
例として”気をつけ”の姿勢からパンチを打つ場合を考えて見ます。この動作を
直立状態(立ち)→拳を肩の高さまで持ち上げる(構え)→拳を相手に向けて伸ばしていく(出がかり)→腕が伸びきる(ヒット)→腕が戻る(戻り)→直立状態(立ち)
とするとして。

2D:レバーとボタンに対応した紙芝居
2D格闘ゲームでは(立ち)(構え)(出がかり)(ヒット)(戻り)の一枚絵が用意されており、Pボタンを押すと(立ち)→(構え)→(出がかり)→(ヒット)→(戻り)の順番で絵がパラパラマンガのように表示される仕組みになっています。

3D:レバーとボタンに対応した操り人形
3D格闘ゲームでは各々の絵が用意されている代わりに、ポリゴンと呼ばれる三角形や四角形を組み合わせて作られた人形を画面に表示させます。この人形の肩と肘に関節が設定されており、Pボタンを押すと(立ち)→ヒジの関節を180度動かす(構え)→ヒジの関節を90度に戻しつつ、肩の関節を45度動かす(出がかり)→ヒジの関節が0度に戻り、肩の関節をさらに45度動かす(ヒット)→肩の関節を0度に戻す(戻り)の順番で操り人形の腕が動く仕組みです。

カンの良い皆様ならもうお分かりかと思いますが、この違いが端的に現れるのがいわゆる「足位置」と「コスチューム」です。
2D格闘ではパンチの1枚絵が左手の場合は必ず左手でパンチを打ちます(1P側の場合。2P側では絵を反転させて使うので必ず右手になる)。対して3D格闘では腕の角度の変化が設定されているだけなので1P側であっても2P側であっても右手、左手のどちらでもパンチが打てることになります。

コスチュームに関しては2D格闘では1枚絵であることが大きなネックになります。2種類のコスを用意するだけでも1枚絵の枚数が倍になってしまう(=絵に必要な容量も倍)のですから色違い程度が限界になります。対して3D格闘では操り人形の表面にどのような模様(テクスチャーといいます)を貼り付けるか?の違いですので数種類のコスや部分部分での色違いも比較的簡単に表現できます(テッケソでは1から、バーチャでも2から1Pと2Pで見た目(=テクスチャー)の異なるキャラクターが用意されています。)

話がそれました、2Dゲーで最も手間が掛かる部分は「1枚絵をたくさん描く」という部分(3D格ゲーに比べて技の数が少ないのはこのため)であるならば、3Dゲーで最も手間の掛かる部分は「関節(=動かせる部分)の数(これを自由度と言います)」といえると思います。このためポリゴンを用いたゲームは当初フライトシュミレーター(空中で自分の飛行機がどの位置にあるか、を表示できれば良い=縦・横・高さの3自由度)や、レースゲーム(コースという平面の中で、複数の車がどの位置にあるか、を表示できれば良い=縦・横x台数=8台のレースなら16自由度)などの比較的低い自由度で表現できるものに限定されることになり、他のジャンルへの応用はまだまだ先、人体の表現など夢の領域、と考えられていました。



セガ初の本格的なポリゴンゲーもやはりレースゲームである
『バーチャレーシング』(1992年:AM2研)
になるのですが、ここに思わぬ伏兵が潜んでいました。

オープニングに出てくるピットクルーとレースクイーンです。

人体の表現としてはレゴブロック並であり、発売当時は失笑を買ったこのポリゴン人形達でしたが神、いわゆるゴッドであるAM2研はこのモデリングで
「イケル!」
との確信を持ったようです、つまり「ベネ、ゴウ、見てご覧、あれが君達のご先祖なんだよ。」ということになります。




ここからわずか1年で
『バーチャファイター』(1993年:AM2研)
の発売となるのですから、当時のゲーマーは度肝を抜かれることになります。歴史的に見ても「レースゲーム」→「シューティングゲーム」→「スポーツゲーム」→「アクションゲーム」→「格ゲー」位の進化をたどるんじゃないの?と思っていたのが「レースゲーム」→いきなり最新ジャンルである「格ゲー」ですから、感覚的にいえばサル山のサルが1年で酔っ払いのサラリーメンに進化するようなものです、ダーウィンもこれは予測できなかったでしょう。
vf.png


さて衝撃のデビューを果たした『バーチャファイター』ですが『ストⅡ』から2年、当時十分に浸透していた2D格ゲーマーにはどのように写ったのでしょうか?個人的な視点の記憶をたどると…

Gボタンの存在:
regulation_vf5r.jpg

ここで多くの古参2Dゲーマーが拒否反応・挫折しました。レバー後ろガードに慣れすぎていて、バーチャからの新規プレイヤーと2Dからのプレイヤーとの実力差が早期の段階では表面化し難かったのです。数年後、カプコンの2D格闘『Xメン』シリーズや『ヴァンパイアハンター』の登場後に議論される「システムが複雑過ぎる、ベテランとの実力差がありすぎる、などの新規プレイヤー参入の敷居の高さ」をこのかなり早い時点で1度クリアしている点は初の3Dゲームである、という事と同程度に素晴らしいと思われます。
現状では『ストⅣ』がこの問題にかなり力を注いでいるように思われます、是非頑張って欲しいところです。


未完成作品?:
そこが魅力でもあるのですが、当時の2D格ゲーになじんだ眼には生ポリゴンのキャラクター(特にパイ・サラ)はあまりにも荒削りに写りました。また、設置台数が少なく当初は直営店を中心にプロジェクタータイプの超大型筐体だったこともあり、実験的なデモ設置なのでは?という印象が強かったと記憶しています。
meg50.jpg


・背景にストーリーらしいストーリーが無い。
今でもバーチャはストーリー性を強く打ち出していませんが、1の発売当初は全く何の説明も無く、勝った時の勝利デモがほぼ唯一の味付けでした。
アキラの「10年早いんだよぉ!」を聞いて((傲慢な格闘家なのかな?主人公っぽくないな))と感じたりしました。

・硬質な効果音
今では心地よく感じますが、当時はヒット時にカキン、シャコッ、全回転技でビューンという音がするのに違和感があり、失笑の対象になることもありました。

・バランスの悪さ
特に顕著だったのがラウ・ジャッキーの強さです、前者は俗に「機関車モード」と呼ばれるP始動の連携をガードしてしまうと一気にリング際まで押し込まれてしまい、手数に劣るアキラ・カゲ・ウルフ・ジェフで勝利するのは難しく、ジャッキーはサマーがカウンターヒット(交通事故とまで言われていました)すると6~7割の体力を1発で持っていかれてしまうため、かなりの上級者でも初心者相手に事故負けすることがしばしばでした。

反面、バランスの悪さ以外の点はかなり狙ってやっていた部分があるように思われます。実験室的な空気がいわゆる「オタっぽさ」を感じさせず、またポリゴンに慣れていたフライトシュミレーターやレースゲーマー等の新規ユーザーの参入を促し、従来の2D格ゲー層との緩やかな住み分けに成功します。



背中:
実は丸投げはバーチャ1ではアキラ使いでした。最初は3Dの目新しさも手伝って「たまには王道の主人公(?)キャラを使ってみよう」という安易な気持ちだったのですが、しばらくして大きな間違いであることに気づきます(全キャラ中唯一生投げがない、など特異なキャラをゲームの真ん中に据えるAM2研のセンスにしびれますね)。時すでに遅し、しかしへっぽこ街道まっしぐらだった丸投げにある奇跡が起きます

発売して2ヶ月ほどで鉄山靠の存在に気づいてしまったのです

発売当初から、稀に暴発し、その大ダメージ技とは到底思えない地味なモーションから「バグでは?」とすら言われていた鉄山靠(当時は名前が判らなかったので「背中」とか「アキラのアレ」と呼ばれていました)、見つけたのはほぼ偶然(2D格ゲーマーの習性でガード時にレバーを後ろに入れていた事と、その状態からリモンを出そうとして遊びでP+K同時押ししたら出たので、当初は「4タメ、66P+K」でコマンド出してました)ですが、その極端なダメージ(カウンターで9割!)から大幅に勝率アップ、対戦後に「どうやったら出せるの?」と質問される事もしばしばでした、この頃は鉄山靠のお陰もあり、対戦が楽しくて楽しくて仕方が無かったのを覚えています。しかし、春は長く続きません、この後ウルフのジャイスイやジェフのスプラといった即死級のコマンドが徐々に発見され、勝率は下降線をたどり(不真面目だったので「中段」の意味をあまり理解しておらず、原則しゃがみガードだったのも災いしました)、大学受験の時期だったこともあり1度バーチャからフェードアウトしてしまいます。




そして…
その後は周囲の友人がテッケソ派だったり、バイトや部活、車とバイクの免許取得、就職、恋愛といったリアルクエストや、プレステ・サターンの登場で家ゲーマーになったりでバーチャ2ではアキラスペシャルがどうしても出せずジャッキーに転向、3・4は新キャラをちょっとイジってみる程度で殆どスルーでした、正直この頃になるとゲーセンに足を踏み入れることはもう無いかな、なんだかたまに覗いてみてもカードゲームとガンダムばっかりだし、格ゲーも進化し過ぎててついて行けそうにないし、一緒に行く友達も居ない、新しく出来そうも無い。卒業か…さらば青春の光、ありがとうゲームセンター、楽しかったよ…

もうバーチャの存在そのものが頭から消えかけていた頃、衝撃的な事件が起こります。いうまでもありませんが、東北への転勤から本社へ帰って来るなり

北リーダー(当時42)に「丸投げ、バーチャやらない?」

と誘われた事です。北リーダーとは入社当時から公私に渡って良い関係でありましたが、どちらかというと「飲み」「競馬」「麻雀」といったアダルトなイメージが強く、ましてやゲーセン第一世代であるため年上からゲーセンに誘われたことなど経験がなく、最初は非常に驚きました。が、社会人の間でミニ4駆やプラモが静かなブーム(お金もさして掛からず、楽しめる由)等という話も聞いたことがあり、同じようなものか、と2つ返事でOKしました。

正直、「ストⅡ」「バーチャ」発売当事に北リーダーはすでに社会人であり、当方もバーチャは長らくやっていないとは言え格ゲー15年のキャリアがあることから負けることはあまり念頭にありませんでした。おそらく(良くて)コンボ始動技・最大投げをブッぱなしてくるワンパターンバーチャで、こちらが飽きないことを主眼に置いたほうが良いだろう、程度に考えて

軍属が好きだから

真っ先に思いついたのが構えで技が切り替わるベネッサとレイフェイでした、さっそくネットで技を調べてみると、レイフェイは構えの種類が多い割りに派生が少なく、キッチリ2キャラ分技がある=飽きずに楽しめそう、だったベネッサを選びました。

初のゲーセン同行で非常に甘かったことを判らせられましたがw

そうして、自由が丘でのカルティカさんや華さん、面白山氏、おあだいさん、LOWさん、有楽町での乱太さんやヤーチケさん、ツインスターでのディオさん、神楽坂、蒲田での珠ちゃん…館メンバーや組手メンバーとの出会いを経て、今に至ります。

ゲーセン全体にはかつての活気は無いかも知れません、個人経営のゲーセンは少なくなって来ているかもしれません、が、個人的には真っ盛りです。

多少悩んだこともありましたが、やっぱり今ではベネを選んだことは間違っていないと思います。スタンダードでもなく、大きな特徴が無いのが特徴の変則キャラクターですが、どんな人のキャラクターや戦い方を参考にしても得るところがあり、6段程度でこんなことを言うと「10年はやいんだよぉ」と言われそうですが、「飽きない」良い、キャラクターです。

長々とお付き合い頂きありがとうございました♪

(終り)
連載とか2度とやらないです lll´ω`)フゥー...
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格ゲーの歴史が分かりました。
番外編とかないんでしょうか?

>華さん
最後までお付き合い頂きありがとうございます。
龍虎、餓狼、サムスピ、テッケソなどの事を書き始めてしまうと番外編の方が長くなってしまうのですw

最終回が

一番勉強になったぉそうなったぉ。
ホントお疲れ様でしたw

次回は我狼シリーズ、超必殺技、特に鳳凰脚ハメについて詳し(ry
てか最近対戦してねぇですよ。

自分はバーチャが先だったので、逆にスト2のレバー後ろ入れガードがどうしてもダメで即やめました。4のころは確か1のキャラが選択できたので、あれをまた復活して欲しいです。1のカクカクジェフリー(2P側コス)で闘いたいです。
ちなみにウルフもスプラッシュ使えましたが、あれはバグだそうです。本来ジェフの技だったのが、なぜかウルフに残ってしまってたそうです。

そういえば3のころまでは、ガンニーとかハンパ無く入力がシビアだったのに、今では普通に出せるのが嬉しいような悲しいようなw

次回はカードゲームネタをお待ちしております。

バーチャレーシングからVFもそうなんですが、デイトナやセガラリー、リッジレーサーというレースゲーの進化もものすごいものがありましたね。シューティングはあんまりポリゴンのイメージはない(スーファミのスターフォックスぐらい?)ですがバーチャロンが登場したし、この頃のゲーセンは楽しかったですねぇ。

次回は飲みの席でもよく話題に上がるダライアスでしょうか。

>神楽坂
30過ぎて「なったぉそうなったぉ。」はねぇだろう、いくらなんでも。
読んでくれてありがとう、ブログで連載とかするもんじゃないわ、マジでしんどいw
対戦はリハビリ中、暫く、暫く

>おあだいさん
あー、私とは逆ですねぇ最初はボタンガードに脳がなじまなくて苦労しました(笑)
私も生ポリゴンコスは出たら絶対買います!
ウルフスプラにツッこむとはさすがおあだいさん、実はジェフもバグで本来はトースプのみの予定だったそうです。

>ディオさん
レイブレーサーのポリゴン女子(通称レイブレイ子さん)にちょっと萌えた過去があるのはここだけの話にしといて下さい。
ポリゴンシューがあまり普及しなかったのは
「怒首領蜂3D ニルヴァーナレーベル」
とかが発売された日には人類には厳しすぎる難易度だからではないでしょうか?

当時VF1は1プレイ200円とかで、
中学生ながらお小遣い削ってやってました。

バーチャってはまるかはまらないかは、
周りの環境でしょうね。

自分は、転職先の勤務地が昔遊んだ有楽町で
真面目にVF始めたわけです。
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